最近は様々なインディーズゲームが配信されていますが…話題になるのはクラフトやシュミレーションを取り扱うものが多く、あくまで個人的にではありますが飽きていました
おっさんである僕自身インディーズゲームといえば「ゆめにっき」や「Ib」といった独特の雰囲気を持ったゲームの印象が強く、そういったものを求めていました
ようやく本題です。ありました!しかもホラーと銘打っていますがグロくない!(重要)
出典 https://store.steampowered.com/app/1108000/_Children_of_Silentown/?l=japanese
「サイレンタウンの子供たち Children of Silentown」
現在STEAMやSwitchなど主要な配信サービスではほぼ取り扱われているようです
まず総評ですが、「非常におススメであるが人によっては詰む可能性がある昔ながらのインディーズゲーム」
キュートな作風に釣られホイホイ付いていくと泥臭く町中を走り回る羽目になりますよ…
お品書き
ざっくりあらすじ
出典 https://store.steampowered.com/app/1108000/_Children_of_Silentown/?l=japanese
舞台となるのは森に囲まれた小さな町「サイレンタウン」
この街を囲む森にはとても恐ろしい「怪物」が住み着き日が落ちたころに住人を連れ去ってしまうのだという
それゆえ町では「歌ってはいけない」「大声を出してはいけない」「森に近づいてはいけない」等の規則を守って住人たちは生活をしていた
規則を破れば「怪物」がやってくる。だから消えた人は規則を破った悪い人間なのだ
主人公のルーシーはそんな住人たちとは対照的に活発で「母親と歌うこと」が好きな12歳の少女
そんな彼女でも生まれてから聞かされてきた「森」と「怪物」に対して並々ならぬ恐怖心を抱いており「森に近づいてはいけない」という規則に関しては順守して過ごしていた
そんなルーシーの周りでも神隠しが起こり始め遂に恐れていた事態が起こってしまう
事態の解明のためにルーシーは母親から授かった「歌」を鍵に事態の解明に動き出す!
ざっくり用語集
作中で登場する用語をざっくり紹介します。
あくまでざっくりなのでネタバレなどは心配ないと思います
ルーシー
出典 https://store.steampowered.com/app/1108000/_Children_of_Silentown/?l=japanese
主人公を務める現在12歳の少女
陰鬱な雰囲気の大人たちに囲まれながらも性格は非常に活発で行動的で、大人の心無い嫌味に対ししっかり反論する等メンタルも非常に強い
家族、特に母親に対しては非常に深い愛情を抱いており彼女に「歌」を教わることを何より楽しみにしている
お母さん
ルーシーの母親で名前は「エロイーズ」
規律に対し厳格な夫と対照的にまだ子供であるルーシーに一定の理解を示し、いろいろ大目に見てくれている「ザ・お母さん」
ルーシーに元気に育ってほしいと考えているようで家では規則の「森に近寄ってはいけない」以外の事に関しては特に干渉することはない
住人よるとルーシーと同じ年の頃は無鉄砲で中々やんちゃだったようで、ルーシーの行動力は彼女由来によるものなのかもしれない
いわゆる優しいお母さんなのだが、果たしてこの村ではそれは正しいことなのか…
森と怪物
出典 https://store.steampowered.com/app/1108000/_Children_of_Silentown/
サイレンタウンを囲うように存在している大きな森
日の光も届かないほど鬱蒼としており子供のみならず大人ですら忌み嫌い立ち入ろうとしない
一応日中であれば立ち入る者もいるらしいがそれでも已む無しといった様子で自ら入っていくのは「木こり」と呼ばれる住人ぐらい
子供ならいざ知らず大人にまでも恐れられるのにはある噂話が背景にあり
夜に森の中に入ると「怪物」に連れ去られてしまう
事実この町では多くの行方不明者が発生しておりその多くが森に消えていったという
そして、消えていくのは噂話に懐疑的な者や町では変わり者とされる人物
この関係に疑問を持つ者はいない、仮に持っていても口外することはない
そういった考え持つことは「変わり者」なのだから
実際プレイして感じた3つのざっくり感想
このような記事を書いている以上当然プレイしてクリアしました!(実績は埋まってないですが…)
その上でまずは簡単な情報を…
- クリア時間はおおよそ8時間ほど(人によってはもっと早いかも)
- 絶命する描写は一切ない
- 探索さえしっかりしていれば一周目から真EDに到達可能(一応最後に載せておきます)
- 周回がめんどくさい
クリアしてのシステムの感想はこんなものです。では早速ゲームその物の感想をばざっくりと3つ語っていきます
今の時代には珍しい一切のヒント無し!その分サクサク進めた際の達成感はバッチリ!
本作のストーリーはエピソードの形式をとっており全5章で構成されているのですが
人によっては序盤の第2章で詰むでしょう。事実僕は詰みかけました
第2章のあらすじとしては「お母さんにお使いを頼まれる」といったシンプルなものなのですが…
ヒントやナビが一切ありません!
冒頭お母さんが必要な物を教えてくれるだけでどこにあるかは教えてくれず、住人達も一切助けてくれません
「キノコ?門の近くで見た気がするよ」
「花?誰かが育ててた気がするような?」
一般の作品ならこのような不自然な会話など出てきそうなものですがそんな甘えは許さない…なぜならここは「サイレンタウン」だから
まともな支援も期待できない中出来ることは何か…ひたすら調べまくるのです!
そうこうしていると「何か」を手に入れるでしょう
それは美味しそうな「クッキー」やお気に入りの「くつ下」はたまた大きな「カタツムリ」かもしれません
それらのどう見ても使えなさそうな物があるタイミングで文字通り鍵となりあなたの閃きの手助けになるでしょう
その時感じる快感は是非とも体験する価値のあるものですよ!
謎解きゲーかと思いきやまさかのパズルゲーム。のだがコツを掴めばクリアできる
前述の通り本作の目的は「森に消えていった人たちの捜索」
ストアでの説明を読んだ際に思ったのは「探偵のように証拠や証言を集め回る」といったシステムを想像していました
ところがどっこい
いざ蓋を開けてみればそこに待っていたのはまさかの「パズルゲー」
「住人の証言の矛盾を突き詰めて本当の証言を引き出す!パズルはそのおまけ」
チャプター2の序盤まではそんなゲームが待っていると思っていました
そんな僕を待っていたのは心を閉ざした住人に「歌を聞かせ心を揺さぶり」「パズルによって心をこじ開け」「証言を引き出す」といったパワープレイを披露するルーシーの姿だった
なによりこのパズル意外に難しく適当にガチャガチャいじっただけでは解けないものもあり
「タフグミ」サイズの脳しか持っていない僕の頭は考えることを放棄しかけたほどで…
とはいえ、大体の仕掛け自体は割と何とかなるのでパズルゲームが苦手な人でも時間を掛ければクリアは出来ます!僕が言うんだから問題ない!
ああいったパズルをあっさりクリアできる人は尊敬します
詰まったパズル「第2の歌」のコツ
特に苦手だったパズルは「第2の歌」を歌った際に現れるパズル
ざっくり説明するとブロックを回しながらスタートからゴールまでの線を繋ぐという単純なものですがとにかく苦手だった
そんなわけでざっくりとしたコツを伝授
「スタートから道を作り始め、スタートと繋がったブロックは動かすな」
僕の悪かった所は一度に全部を揃えようと考えていたところでした
少しずつ道を繋げていけば割とあっさり解けますよ
陰鬱とした気味の悪いシナリオ。そんな中子供の明るさ救われた
https://store.steampowered.com/app/1108000/_Children_of_Silentown/?l=japanese
閉鎖的な村で度々発生する神隠し
物語開始時点で大人は多くの友人や家族を失い続けてきた過去を持っており
その性格をより陰鬱とさせるには十分すぎるほどだったのでしょう
謎を解き明かそうとするルーシーや町の決まりを軽く見ている子供たちに対し厳しく接します
いつも優しいルーシーの父ですらとても厳しく時には反論の余地すら与えぬほど
そのような状況で探偵の真似事のようなことをするルーシーに対して協力は望めるはずもなく
捜索を続ける彼女を愚かと呼ぶものも…
そんな疲れ切った大人たちを相手にしていると徐々にこちらまでも疲れてくるんですよね
そんな時に清涼剤となるのがルーシーを含む子供たちです
彼女たちは閉鎖的な村の中でも元気に過ごしておりその様子を大人から叱られることもある
それでも彼女たちは大人たちに負けることなく日々を元気に過ごしていきます
だからといって完全に無邪気という訳でもなく彼女たちなりの現状を憂う発言には驚かされるものがあり、正直大人たちよりも頼もしく見えることもちらほら
特に変わり者で通っている「ブルー」の意外に思慮深い一面は一見の価値はありますよ
まとめ(ぜひやるべき一作)
インディーズゲームのホラーやミステリージャンルのゲームはブラックジョークやスプラッター描写がキツイ印象がありあまり得意ではありませんでした
ところが今作は愛情や友情などをまっすぐ描いたとても素晴らしい作品でした
確かに謎解きや探索が多く少し面倒に感じる時もありましたが、ルーシーや子供たちとの掛け合いの楽しさに後を押され
魅力的なストーリーの結末を迎えた時、きっとあなたは満足するでしょう!
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考察
あくまで個人的に感じたことなので…
がっつりネタバレをしておりますのでご注意を
エンディングの描写を見るに
怪物とは神隠しにあった住人その人たち
彼らは連れ去られたのではなく自らの意思で森に止まっているだけ
そんな彼らはサイレンタウンの住人からすれば彼らはまさに怪物
怪物に成ってしまったのではなく怪物に成ったと認識されているだけ
怪異の森に囲まれているのではなくただの森をそう思いこんでいる
結局のところサイレンタウンの住人たちの捉え方の問題
だから規則に従順な住人が神隠しに遭うことはない
エンディングにてルーシーの選択によって誰が人間に戻るのかというシーン
選択する歌によって住人たちの認知が正され元に戻る
ざっくりこんな感じなのかなと思っております
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